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モーツアルトを聴きながらの運転は疲れが和らぐと音楽好きな友人が教えてくれたことがあった。先週のはじめに詩人で建築家の立原道造が愛した清涼で「美しい午前の光」にみちた風景を見に出かけた。往復7時間余りを一人での運転は少しきつかったが、マンネリ化しそうな制作の日々を少しは変えられた想いだった。
ジャコメッティの著書などで知られる哲学者の矢内原伊作は、堀辰雄の「風たちぬ」の解説の中で、立原道造の詩に少し触れている。それは危険なほど純粋な詩人だと評している。立原道造は戦後日本のモダニズム建築を牽引した丹下健三の一級上で建築家としても優秀だった。けれど13歳の時に既に北原白秋を訪ねていて、詩にも造詣が深かったようだ。
私は現職時代に上司から純粋すぎるから危険だと言われたことがあった。その時、滑稽なことを言う上司だと苦笑いしたことを思い出す。

一柳慧が文化勲章を受章した。学生時代に現代音楽なるものを聴き、フルクサスを知るきっかけになった。図形楽譜や反芸術に憧れ導いてくれ、大変影響を受けた一人だ。
草間彌生も一昨年に文化勲章を授章した。近年、かっての前衛が今では主流になってしまった。
文化勲章を辞退した、河井寛次郎や熊谷守一のような最後までアウトローで一市民でいたい想いも立派だが、現代美術や現代音楽が唯の変り者がする意味不明の芸術だという印象を外すには、時に分かりやすい勲章かもしれない。

蓼科高原で小さな風車とドライフラワーの花束とリンゴジャムを買った。風車は庭に設置して晩秋の風を受けくるくると回っている。ドライフラワーは仕事場の床に置いた。11月の光はなにもかも透明にしてくれると友人の詩人が書いてくれたことがあった。

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2018.11.20 / Top↑