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先年、信州上田市にある「山本鼎記念館」へ自由画教育に関する研究のため訪れことがあった。山本鼎は当時の日本の美術教育が手本を模写する臨画教育を強く批判し、子どもたちに自由に絵を描かせる「自由画教育」を推し進めた美術教育者であり大正デモクラシーの先駆的の一人として位置づけされている。

記念館の帰りみち上田市郊外の塩田平の丘の上にたつ「無言館ー戦没画学生慰霊美術館」に立ち寄った。美術館の周りは夏休み期間中だったが人けはなく静かだった。美術館はコンクリート作りで入り口は小さな木の扉があるだけで受付もなくシンプルなものだった。中に入ると外の爽やかな明るさとは、うって変わって薄暗く静寂な空間に包まれ一気に作品に惹きつけられた。薄暗さに慣れた頃に館内に結構多くの来館者がいることに気付いた。館内の形状は十字架で静寂の中で鼻をすする音が聞こえてくる。夏休みのせいもあり、学生風の若い人たちも熱心に見入っていた。終戦記念日の8月15日にはよくメディアが取り上げている。
以前、画家の野見山曉治さんにお会いした折に無言館の経緯を尋ねたことがあた。野見山さんは自らが出征経験を持ち、館長と一緒に全国を回り戦没画学生の遺族を訪ね遺作を収集したのだと話してくれた。

過日、知り合いの新聞記者から現在、四日市市で「無言館展」を開催してるという知らせをもらった。本来ならば上田市郊外の丘の上にたつ美術館で観るのが本当だろうと思うのだが、戦没画学生が描いた作品と向き合い対話すことで純粋で切ない青春の瞬間に唯唯言葉もなく深い悲しみを覚える。


~戦没画学生からのメッセージ~
戦後75年 無言館展は7月18日から9月6日まで、そらんぽ四日市(四日市市立博物館)4階特別展示室にて開催されています。
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2020.07.26 / Top↑
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